月刊フルーツライフ No.113(通算141) |
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2022年 02月 05日
コロナ以前にはもう戻らない 昨年末コロナはこのまま終息するのではないかと誰もが期待を抱いたはずです。しかしその期待はオミクロン株の爆発的な拡大で脆くも打ち砕かれてしまいました。 コロナ禍によるビジネスの変化は、果たしてコロナだけが原因だったのでしょうか? 今世界中で、気候が大きく変わってきていることを誰もが実感しています。コロナパンデミックも、野生動物が何万年とひっそりと持っていたウイルスが、開発により野生動物の生息域を冒すことによって生まれた動物由来感染症であることがわかっています。つまり私たちは、コロナパンデミックを通して環境問題が喫緊の課題であり、優先順位の飛び抜けて高い問題であることに気付かされたわけです。 フードサプライチェーンの直面する課題 環境問題への対応が今後のビジネスの成長を決めることは明白です。その中でフードサプライチェーンには直面する三つの課題があります。 ❶フードロス 誌面で毎月取り上げているフードロスには物理面と倫理面の二つの課題があります。 物理面の問題は、フードロスには製造・廃棄の両方に過大な環境負担がかかっているということです。食品分野は温室効果ガス排出量の三分の一を占め、食品廃棄は全温室効果ガスの8%に及んでいます。 倫理面の問題は、8億人を超える人々が飢餓線上に暮らしているにもかかわらず、食べることのできる食品を大量に廃棄していることです。 学校給食の安全神話 学校給食には食品事故を起こさないために厳しい安全基準が求められています。 その一方で日常生活の中では当然食べることのできるものを喫食不可として廃棄されている現実があります。 FLで今年に入ってから二回の「大量廃棄事件」がありました。 ①輸入オレンジ表皮のくすみ事件 ・地域は地方の県庁所在地小学校 ・使用食数約5,000食 ・喫食不可3校約500食 オレンジの表皮に黒っぽいくすみが散見、3校の校長先生が使用不可を決定、他の小学校は使用、食品事故・クレームなし。 メーカーとして果実内部に傷みはな く食中毒等の事故は考えられないため使用を強く求めるも喫食不可に。 廃棄を防ぐため即時に運送便を手配し、翌日愛知県の子ども食堂に届ける。 (子ども食堂、大喜びで食べる子どもたち) ②デザートオーブンの焦げ事件 ・地域はFL近郊市保育園 ・使用食数約500食 ・喫食不可1園約100食 焼菓子に点のような焦げ、1園の園長先生が使用不可を決定、他の保育園は使用、食品事故・クレームなし。 メーカーとして焼菓子のため多少の焦げはあり得、食中毒等の事故は考えられないため使用を強く求めるも喫食不可に。 廃棄を防ぐため即時に自社便で回収、翌日FL代表が理事長を務める障がい者施設に届ける。 (障がい児施設の子どもたち大喜びでした) つかう責任、つくる責任 SDGs12番目の目標は、食品・資源の無駄をなくし、食品ロスとごみの量を減らして持続可能な社会を目指すことです。 学校給食は、そろそろ環境問題と「つかう責任」を真剣に考え行動する時期に来ていると思います。中でも農産物である果物は色や形が不揃いなことは当然であり、食品事故が想定されないものは極力フードロスにならない姿勢が求められます。 ❷フロン 温室効果ガス削減にもコストが問われています。国際環境NGOが削減量と費用対効果に基づいた百のランク付けを行いました。その結果効果第一位は冷媒、第三位に食品ロスが入りました。 冷媒はフードサプライチェーンには絶対に欠かせないものです。製造にも保管にも物流にも冷蔵・冷凍設備は欠かせません。私たちの豊かな食生活もすべて冷媒によって支えられています。 フロンはオゾン層破壊物質として1987年モントリオール議定書で生産中止になりました。そのためフロンに代わる代替フロンが使用されるようになりましたが、新たな問題が浮かび上がってきました。確かに代替フロンはオゾン層を破壊しないものの凄まじい温室効果ガスを排出する物質だったからです。 温暖化係数とは温暖化への寄与率をCO2を1とした場合の係数です。代替フロン/HFCにはCO2の数万倍の温室効果があります。その凄まじい温暖化への影響に比べ、回収・分離が容易なため効果において第一位の栄誉に輝いたのです。 今後数年内にフードサプライチェーンには、冷蔵・冷凍設備を代替フロンからアンモニア等の自然冷媒への切替圧力が高まってきます。食品企業にとっては巨額のコストのかかることですが、逃れることのできない課題であり責任です。 ❸停滞する輸入 世界中で物流が停滞しています。米西海岸ロングビーチには沖合にコンテナ船が何十艘も並んでいます。コロナ禍でコンテナが不足、港湾労働者が集団感染、移民不足でカリフォルニアの収穫不能、運転手不足、高騰する海上運賃…あらゆる原因が重なり、上海でもムンバイでも世界中の国際貿易が停滞しています。 食糧の大半を輸入する日本は食品の値上がりだけではなく、オレンジが現在不足しているように食品そのものが不足する事態に直面しています。 いよいよ発売 ビーガンケーキ 三月からビーガンケーキを発売します。アレルギー対応デザートは少数者への特別な食品でしたがビーガンデザートは環境問題をクリアするために必要な食品です。時代は確実に変わっています。あんしんがとうは時代を先取りしてビーガンケーキを製造します。 ++++++++++++++++++++++++ 冷凍フルーツ生産開始! 夏の需要期に向け全力稼動中! ++++++++++++++++++++++++ FruitsLife co.,ltd
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by FruitsLife
| 2022-02-05 15:32
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2022年 01月 08日
エッセンシャル&エンバイロメント 明けましておめでとう御座います。 二年に渡るコロナパンデミックが企業経営に突きつけたこと、それはリスクの分散とどんな時にも対応可能な創造力を内在しているかどうかということでした。そして今後企業にとって最も大きな圧力となってくるものが環境です。 E&E二つの事業を成長の柱に FLは2022年をエッセンシャルと環境の二つの事業を成長の柱としていきます。 Eエッセンシャルは、コロナ禍でも着実に成長したメディカル事業です。 E環境は、メーカーとしての環境対応だけではなく、新たに環境をビジネスとして事業に取り入れていこうとするものです。 Essential 新たな老健向け事業はこれまで取引のなかった大手企業から数多くの引き合いがありました。 一つはコロナ禍で売上低下を余儀なくされ、FLメディカルフルーツの販売でビシネスを再構築していこうとする動きでした。 もう一つは既に老健・介護向け事業を運営している企業が、ロス管理の難しいフルーツ加工の委託をオファーするものでした。 前者はエッセンシャルであることが重要であり、後者はコロナ禍でも成長する介護事業のニーズに応え更に拡大したいというものでした。 今年はこうした引き合いを確実にフォローし拾い上げていくFLの営業力強化を図っていきます。 Environment 環境圧力は私たちが考えているより遥かに大きくなっています。 中でも食品は人が生きていく上で最も重要である一方で世界の温室効果ガス総排出量の30%を発生させ、更に一年間で廃棄される食品の温室効果ガスは総排出量の8%に及んでいます。 世界の人口は2050年に97億人に達すると予測されています。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は気候変 動による干ばつ等で食糧生産が減少し、現在の農業システムでは増加する人口を支えきれないと警告しています。 地球の表面は70%が水で覆われ内98%は海水です。残り2%が淡水で、その淡水の70%は南極大陸等の氷です。残った僅かな淡水の内70%が農業生産に充てられ、水量は年々減少しています。 農地灌漑の末消失したアラル海、干上がった長江、国どうしの水紛争となっているナイル川、水の行方が戦争をも引き起こしています。 土壌の劣化が凄まじいスピードで進んでいます。国連の発表によると過去45年間で世界の耕作地の40%にあたる5.5億ヘクタールが失われ、毎年1000万ヘクタールの農地が喪失しています。 米農務省は気候変動の最大のリスクは食 システムの崩壊であり、2050年までに食品価格が倍増すると予測しています。とりわけインドからサハラ以南のアフリカに広がる乾燥地帯に暮らす20億人は深刻な飢餓に直面するとしています 温室効果ガス、人口増加、水不足、表土喪失…この現実を目の当たりにすると私たちの未来は正にディストピアです。しかし一方で米国や中国では新たなスタートアップが環境ビジネスを展開し始めています。 食品の環境負担をどう少なくするか 私たちが生き残る道は、テクノロジーとエコロジーを融合したイノベーションで環境と共生していくしかありません。しかもこれは未来の話ではなく目の前の明日の話です。 ソリューションの一つは肉食を大幅に減らすことです。 世界の食肉消費量は過去30年で倍増し、20年後には3倍になると言われています。食肉の土地・水・飼料の環境負荷は大きく、また肉食は心疾患・肥満など人の健康にも影響を与えています。因みに肉牛400キロの内食肉になるのは半分、残り200キロは廃棄となり費やした環境資源も同時に廃棄されます。 更に畜産から排出される温室効果ガスは総排出量の15%に及びEV化が進む自動車より多くなっています。 フードサプライチェーンの未来 野菜生産の革命が起きています。米最大の葉物野菜の垂直農業がNY近郊のビルの中にあります。殺虫剤不使用でLED光と僅かな水と肥料で、屋外の半分以下の生育時間で野菜を生産しています。 食品の内、最も廃棄される食品は野菜と果物です。しかも消費地は人口の集中する都市部が8割を占め、チルド輸送と長いサプライチェーンがCFP/Carbon Footprintを増やしています。都市近郊の屋内で野菜を生産することでCFPも廃棄も大幅に少なくすることができます。 フードロスに消費期限問題があります。 米食品医薬品局は消費期限を未規制としています。理由は米国で期限後の食品を食べたことによる食品事故が一例もなく、事故は汚染と不適切な保存が原因だからです。 消費期限を超えた食品を一律廃棄するフードサプライチェーンのあり方を再考するだけで食品廃棄を大幅に減らすことができます。 WWFは動的価格設定のシステム化を進めています。 スーパーなどの無駄な仕入れが廃棄原因のため、数千万世帯の買い物動向をデータ化し把握、需要と供給量を一致させフードロスを無くそうとしています。 企業はベネフィットです。廃棄価格を高くすることで企業収益に廃棄の影響を持たせます。 野菜と果物は廃棄の最も多い食品です。変色や鮮度を維持するために劣化原因となる酸素を排除する試みが米スタートアップで進んでいます。 ①ブドウの皮の原料で作る被膜スプレイ ②酸素を吸収する包装フィルム FLのアジェンダ FLは3E(3の環境)を進めていきます。 1生産拠点を東日本と西日本の2工場にし生産のCFPを減らします。長いチルド輸送は、CO2排出と果物劣化を招きフードロスの原因となります。 2ガス置換で酸素を減らすと同時に衛生管理を徹底し消費期限を延長、食品廃棄を減らします。
3動物性タンパク質を使わないビーガンデザートを開発し、乳・卵の畜産原料を減らします。 更にメーカーとして時代にそぐわない学校給食の安全神話を環境に適した安全理念にチェンジしリードしていきます。 +++++ ・缶詰の軽微な凹みと消費期限の過度な期間要求 ・果物の変色及び形状の過度な均一要求 +++++ 学校クリスマスケーキ50万食製造! ありがとうございました。 コロナ第6波気をつけましょう。 今年もよろしくお願いいたします。 Fruits LifeCo.,Ltd center@fruitslife.com #
by FruitsLife
| 2022-01-08 13:17
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2021年 12月 02日
コロナ禍の二年、新事業の萌芽生まれる 11月になりコロナ感染が急速に収まり始めました。しかしヨーロッパでは再び感染が拡大しており、南アフリカでも新たなオミクロン株の発生が報道されています。果たして新型コロナがこのまま終息するのか、或いは第六波の波が襲ってくるのか誰にもわかりません。 FLは二年に及ぶコロナ禍の中で新たな事業を立ち上げました。 それは成長する病院事業をさらに発展させるために小規模老健施設をターゲットにしたものです。 コロナ禍で殆どの企業が影響を受ける中、FLの新たな取り組みは注目を集め、全国の取引先にプレゼンテーションを行いました。また新事業はこれまで数社の取引しかなかったセントラルキッチン運営企業との新たなビジネスチャンスを生むことになりました。 今FLは病院と老健を含めた医療系フルーツのスタンダードを全国規模で構築しようとしています。それはコロナ禍であるか否かにかかわらず、今こそエッセンシャルで持続可能なシステムを創り上げ、どんな時でも成長可能な企業の力を築いていくことが求められているからです。 スタートしたFL環境対応 企業の環境対応は最早先送りすることはできません。如何に早く事業計画に環境問題を組み込むことができるかどうかで、この先の企業の存続が決まってきます。 フードサプライチェーンの課題は、今後車のEV化以上に焦点化されてきます。 何故なら世界のCO2のおよそ30%を食品部門が排出し、さらに一年間に廃棄される食品は全温室効果ガス排出量の8%、世界の食料生産量の1/3に及んでいるからです。 また食品包装に欠かせないプラスティックごみの量は年間1億5,000万トンに及び、廃棄プラスチックは環境汚染の最前線、なかでも海洋汚染は日増しに深刻になっています。 この間FLは、ガス置換システム等を使い消費期限をD+4からD+7へ延ばし食品ロス削減に努力してきました。また包装容器を石油から植物由来のバイオ容器に変更し廃プラスティックの削減を行ってきています。 ビーガンはアニマルライツから気候変動に 食品は動物・植物を問わず全て自然の物から作られています。かつてビーガンには、動物性食品を食べない菜食主義としてアニマルライツ(動物の権利)の響きがありました。 それがノバク・ジョコビッチやビーナス・ウィリアムズらトップテニスプレーヤーが運動能力向上のために菜食を取り入れるようになったことを契機に、健康のための食事として菜食は裾野を広げてきました。 気候変動の被害が目に見え、パリ協定の圧力が高まるにつれ、肉食、なかでも肉牛生産の環境負担の大きさが問題になってきました。 一つはカロリーベースで牛肉100キロカロリーを作る為に、牛に1,200キロカロリーもの飼料が必要となる一方、8億人以上の人々が飢餓線上に置かれているという道義的批難性。 もう一つは肉牛生産がアマゾンの熱帯林を切り裂き牧草地にして牛肉を生産しているという自然破壊の典型例としてあること。さらに牛のゲップが農業分野における最大のメタン排出源であるということです。 先にグラスゴーで開催された気候変動枠組条約COP26では、石炭火力と同じように肉食、なかでも牛肉が大きな問題として取り上げられました。 ポール・マッカートニーは毎週月曜日を肉を食べない日とする”Meat Free Monday”キャンペーンを行っています。 ビーガンケーキ あんしんがとうは来年からビーガンケーキを発売します。 アレルギー対応ケーキは乳・卵を使用しないため、動物性食品を使用しないビーガンと高い親和性を持っています。 動物性食品を使用しないことは勿論、素材から厳選したオーガニックで環境に優しく、その上美味しいビーガン対応ケーキを製造します。 時代は確実に変わっています。数年後には欧米のスーパー・コンビニのように日本でもビーガン食品が普通に販売されていると思います。 FL/あんしんがとうはアレルギー対応デザートのトップブランドのノウハウを生かし素晴らしいビーガンケーキを製造します。 ++++++++++++++++++++++++ クリスマスケーキ200%超え! 全国から学校クリスマスケーキの発注が昨年比2倍の50万食!コロナ禍で不自由な学校生活を強いられている子供たちの笑顔を思い全社一丸となって製造しています。 皆さん一年ありがとうございました。 良い年をお迎えください。
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by FruitsLife
| 2021-12-02 09:55
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2021年 11月 10日
長雨の影響少なくみかんは平年作 今月8、9日熊本のみかん農園を訪問し、みかんの生育状況と今冬の冷凍みかん生産の打ち合わせを行いました。 夏の終わりの長雨の影響で日照不足からみかんの生育が遅れていました。そのため昨年とは逆に大玉傾向が抑えられM・S満遍なく生育していました。一方で早生みかんは長雨の影響で糖度・色付きが悪くなっていました。 加えて雨の上がった九月以降は好天が続き、夜間の温度が下がらず色付きの悪い状況が続きました。 十月になりやっと夜間の温度も下がり鮮やかに黄色く色付きました。 みかんは有明海を臨む山の斜面一面に作付けされ、明るい日差しが降り注ぐ中で作られます。農作物の北限が上がるなど地球温暖化は農業にも大きな影響を与えています。 冷凍みかんの生産は十二月下旬から始まり、一月中に終了します。昨年FLは熊本の協力工場で60万個の冷凍みかんを製造しました。 熊本県産みかんは品質がよく糖度も安定しています。そのためFLの冷凍みかんはクレームもほとんどなく全国の学校から高い評価を得ています。 視察したみかんの生育状況を見る限り、来年の夏も美味しい冷凍みかんを全国の子供たちに届けることができると思います。 スタートしたメディカル環境対応 メディカル事業の消費期限が十一月よりD+7(キウイを除く)となりました。 それとともにパッケージ容器もプラスティックから植物由来のバイオ容器に変更となりました。これは今後FLの全ての事業を環境対応に変えていくための第一歩です。 食品ロスはSDGsのなかでも重要な位置付けをされています。 消費期限をこれまでのD+4からD+7へ延ばすためには、対象が青果という生鮮品のためメーカーとして数々の検証と経験値が必要でした。 また菌的要素をクリアしたとしても、果物の熟度、色、形、硬軟などの問題から、キウイのように消費期限をD+4のままにせざるを得ないフルーツもあります。しかしこうした課題をメーカーとして一つひとつ解決していく姿勢こそが社会を変えていく一歩になると確信しています。 世界中で一年間に廃棄される食品は、食料生産量の三分の一に当たる13億トンです。さらに廃棄には大量のCO2が排出され、全温室効果ガス排出量の8%、年間36億トンものCO2が排出されています。 世界では8億人以上の人々が飢餓線上にある一方で、食品を大量に廃棄するシステムのなかで私たちは生活しています。 そ日の食事に事欠く人々がいるにもかかわらず食品を大量に廃棄している現実は、私たちフードサプライチェーンを担う企業が解決すべき大きな課題です。 更に食品包装に欠かせないプラスティックごみの量は年間1億5千万トンです。FLがプラ容器をバイオ容器に変更することは、廃プラスティックの4割を占めるプラステック包装を減らすことに繋がります。 クリスマスデザート昨年比8割アップ クリスマスケーキ製造が佳境を迎えています。 学校給食のクリスマスケーキの発注が、昨年の1・8倍を超えています。売上増の理由は美味しさの評価が高く、これはデザート部門の努力の結果です。工場は他部門もデザート生産に加わり総力戦の様相です。 コロナ禍で不自由な学校生活を強いられている子供たちに美味しいケーキが届けられるよう全社一丸となって頑張っています。 ++++++++++++++++++++++++ 今号から月刊フルーツライフを全てマックブックで製作しています。コロナ後の世界が変わっていくように紙面もより充実したものに変えていきます。 +++++++++++++++++++++++++ フルーツライフ(株) center@fruitslife.com
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by FruitsLife
| 2021-11-10 17:41
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2021年 10月 21日
この先何年かは、世界中の誰もが、あの時、自分はこうしていたというエピソードを持つことができる。それはあたかも14世紀中庸のヨーロッパを恐怖に陥れた黒死病や、20世紀初頭人類史上初めて全ての大陸で猛威を振るったインフルエンザパンデミックの時に生きていた人のように。そして今、私たちは世界史に記されるであろうCovid19パンデミックの真っ只中にいる。 スピルオーバー/Spilloverとは異種間伝播のことをいう。 医師、獣医師など病理学や進化生物学を研究する科学者の間で何度もNBO(Next Big One)の話題が取り沙汰されてきた。つまり百年前のインフルエンザや現在のエイズのようなパンデミックが起こり、数千万人を死に至らしめる毒性と伝染性を持った感染症が再び出現するだろうか?もし出現するとしたら、どんな病気で、どこからやってくるのか?という話題だ。 ほとんどの科学者は、NBOは十中八九起こるであろうと、そして起こるとすればRNAウイルスであり、人獣共通感染症/Zoonosisであると語っていた。中でもコロナウイルス科は、人間の健康への深刻な脅威であり、その理由は進化性が高く、動物集団で流行を引き起こす能力が証明されているからだとしている。 人類の脅威はウイルスである。百年前のインフルエンザパンデミックはわずか二年間で5千万人が犠牲になった。 1908年カメルーン南東部の密林で一頭のチンパンジーと一人の人間との接触から始まったエイズは、コンゴのレオポルドヴィルに到達し、人口の急増と、旅行者の増加につれ、アフリカ全体に、そして世界に拡がっていった。北米にはコンゴに大量に派遣されていたハイチ人がHIVウイルスと共に帰国し、ハイチのポルトープランスからほんの千百キロしか離れていないマイアミには簡単に上陸することができた。そして現在エイズの犠牲者は3千万人に及んでいる。 ズーノーシス/人獣共通感染症は6種類の病原体のいずれかに感染することで引き起こされる。つまり、ウイルス・細菌・真菌・原生生物・プリオン・寄生虫だ。 プリオンは狂牛病を引き起こす異常な折りたたみ構造を持つタンパク質だ。睡眠病はブルーストリパノソーマという原生生物によるもので人間にはツェツェバエによって運ばれる。炭疽病は土中に休眠状態にいた細菌が起こされることによって動物から人間に感染する。トキソカラ症は回虫が原因だ。そして最も厄介なものがウイルスだ。 ウイルスは進化が早く抗生物質が効かない。その上致死率が高く、他の生物や準生物に比べて恐ろしいほど単純で極小だ。現に百年前のインフルエンザパンデミックのウイルスがHINI亜型と同定されたのは実に2005年のことだ。それまで人類はウイルスを見ることも、命名することも、理解することもできなかった。当然ウイルスを分離・培養する技術もなかった。ウイルスを人間の目で確かめることができたのは電子顕微鏡が発明されてからだった。つまり現在に至ってウイルスのことを人類は何一つわかっていないのだ。 パスツールやコッホが確立したものは細菌学だ。二人の天才もウイルスが何であるのかわかっていなかった。 何故ならウイルスは消えてなくなりそうなほど小さく、単純でありながら巧妙で、特異で無駄がなく、むしろ恐ろしいまでに狡猾でさえある。果たしてウイルスが生物かどうか、生命原理機構をショートカットし、寄生し攻撃し回避する。自らの系統を存続させるため増殖し生き残ろうとする。つまりダーウィンのいう自然淘汰の適者生存という原理で進化する。 ウイルスが系統を存続させるためには四つの課題がある。 一つはある宿主から別の宿主への移動、次に宿主の体内でどう細胞に侵入するか、そして細胞にある装置をどう乗っ取って自ら複製するか、最後にどうやって再び外に出るかだ。つまりウイルスは生物というよりタンパク質に包まれた遺伝物質なのだ。 RNAウイルスはDNAウイルスの数千倍の突然変異を起こす。突然変異はほとんどの場合失敗に終わるが、稀により強力なウイルスへと遺伝的多様性を供給することになる。RNAウイルスは地球上のどんな生物より早く進化し、そのため不安定で予測不能で、人類が未だ立ち向かうことのできる相手ではないのである。 天然痘は地球上から根絶されたではないか!ポリオもほぼ撲滅されたではないか!という声が聞こえてくる。確かに天然痘ウイルスは絶滅した。ポリオウイルスも風前の灯だ。しかしエドワード・ジェンナーはウイルスが何であるのかわかっていなかった。時として科学は偶然が大きな成果を生む。 二つのウイルスが地球上から消えかかっている理由は、ウイルスが人間にしか存在しないためだ。つまりスピルオーバーすることがないためだ。天然痘ウイルスは人間以外の宿主に移動する能力をつけることができなかった。進化に失敗し突然変異でスピルオーバーする能力を手にする前に自然淘汰の憂き目にあったのだ。 どうして世界中の科学者はCovid19がどこからやってきたのかを躍起になって探しているのか。それは天然痘ウイルスと違ってズーノーシスウイルスは、仮に人間の体内で存続できなくなったとしても、レゼルボアホスト/保有宿主に存在してさえいればいつでも再び人間を襲うことができるからだ。 致死率が高く恐怖を持って語られるエボラウイルスは伝染性はさほどでもないが感染力が極めて強いウイルスだ。 1976年ザイールで発生したエボラウイルス病は、治療にあたる医師の多くが犠牲になった。ほんのわずかな皮膚の裂け目からでも侵入し、数日後に凄まじい勢いで免疫システムに攻撃をかけ、免疫に不可欠なインターフェロンの産生を停止させることでエボラウイルスの連続複製が止まらなくなる。 しかし恐れられるエボラウイルスはウイルスとしてはさほど成功しているわけではない。何故ならアウトブレイクは単発でザイールからガボン、コンゴ、DRコンゴとアフリカ中部で飛び地のように発生し、ある時何もなかったようにジャングルに消えていく。つまりエボラウイルスのアウトブレイクは単発でパンデミックに至らないのだ。 2003年2月下旬、重症急性呼吸器症候群/SARSは、香港からトロントに向かっていた。SARSをトロントに持ち込んだ女性は間もなく死亡、一週間後には彼女の息子が死亡、治療を行った病院では感染が拡大し瞬く間にトロント市民数百人が感染し、三十一人が犠牲になった。 ウイルスはスピルオーバーの能力を手にし人間に移ることができれば、わずか数週間で世界中に感染を拡げ、人から人に感染させることで大きな成功を手にすることができる。 SARSはコロナウイルスであることがわかったが、何故パンデミックに至らずに抑え込むことができたのか?それはSARSは症状が出て、その後に感染力が高まる。そのため感染力が高まる前に感染者を発見し隔離することができた。これは極めて幸運だった。もしこれが逆であったら、つまり感染力が先にあって、その後に症状が出てきたとしたら。それが今世界中を大混乱に陥れているCOVID19だ。そしてCOVID19こそが、科学者を恐れさせていた次のパンデミックNBOだった。 果たして私たちになす術はないのだろうか? COVID19の現在の感染者は2億2千万人、死者は460万人余りだ。百年前のインフルエンザパンデミックが終息するには五千万人の人々の生贄が必要だった。そして二年目を境に突然インフルエンザウイルスは消え去った。つまり私たちの運命は偶然と運に任せられているのだ。しかし仮にCOVID19が突然終息したとしても、じきに新たなウイルスの脅威はやってくる。 生態学上アウトブレイクとは単一種の大量で突発的な増加をいう。人類は誕生から20万年を経た十九世紀初めに10億人となった。しかしその後わずか2百年余りで70億人を超えることになる。これは一つの種、しかも大型哺乳類では考えられないような爆発的増加だ。 有史以来、脊椎動物の歴史の中で人類ほど大きな生物種がこれだけの個体数に達したことはなかった。生物学者エドワード・O・ウィルソンは「人類が60億を超えた時、かつて地球上に存在したあらゆる大型動物種の生物量の百倍を上回っていた」と。 人類は桁外れで、前例がなく、脅威的だ。生態学的には、体が大きく長命にもかかわらず異常なまでに数が多い。ほんの少し想像してみればわかるはずだ。セレンゲティのライオンの群れがシマウマやレイヨウよりはるかに多いことが考えられるだろうか?シロナガスクジラがイワシの群れよりも大きな群れを作っていることが考えられるだろうか?ハクトウワシが電線に群れをなしてとまっていることが考えられるだろうか? つまり私たちがこれからも地球という惑星で生きていくためには、ウイルスのパンデミックに度々襲われ個体数を激減させていくか、それとも私たち人間が環境への影響を劇的に減らしていくことでしか生きていく道はないのではないだろうか。 この百年で未知のズーノーシス/人獣共通感染症ウイルスが爆発的に出現している。エボラ、インフルエンザ、HIV、ニパ、ヘンドラ、SARS、そしてCOVID19。 百年前ウイルスは、中国奥地で、中央アフリカの密林で、アマゾンの熱帯雨林で、レゼルボアホスト/保有宿主の中でひっそりと何十万年も共生していた。そこに突然人間が入り込み、ウイルスの宿主を殺し、木を切り倒し、道を作り、肉牛を放牧した。こうして居場所を奪われたウイルスが、やむなく人間を新たな宿主とすることは種が生き延びる適者生存であり進化の原則である。 19世紀、ヴィーグル号に乗って冒険の旅に出たチャールズ・ダーウィンは人間は特別な存在ではないと語っている。 人類は地球の一部であり全ては生態系の問題なのだ。それはウイルスであろうが、細菌であろうが、植物であろうが、動物であろうが、そして人間であろうが。 人間がどれだけ発展したかのように見えたとしても、私たちの運命は地球という惑星の上にある。つまり私たちは生態系のほんの一部であり、弱くて小さな存在なのだ。そしてそのことを私たち人間は謙虚に受け止めなければこれ以上生存しつづけていくことはできないのかも知れない。 チャールズ・ダーウィンは「種の起源」をこう結んでいる。 「人間は偉大な創造物のなかのささやかな存在にすぎないのに、何故それ以上の価値を自分自身に置くのだろうか。 地球上のすべての生き物は存在する権利を持ち、この権利はいかなる生き物にも斉しいものである。」
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by FruitsLife
| 2021-10-21 12:54
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