月刊フルーツライフ No.158 |

FL新体制発足!代表取締役交代へ
FLは第13期株主総会及び取締役会を開催し役員人事を発表しました。
代表取締役社長 桑原 功明
取締役工場長 後藤 美穂
取締役営業統括 長谷部 圭祐
監査役 大山 哲
代表取締役会長 佐野 利治
今回の役員人事は桑原功明が専務から社長に昇格し、創業者である佐野利治は会長として会社運営を補佐することになりました。また新たに長谷部圭祐が営業統括取締役に選任されました。
取締役工場長後藤美穂及び監査役大山哲税理士は任期期間中であり非改選です。
FLは経営陣の若返りを図ることで厳しい経済情勢を乗り越えていく決意を示しました。
今号では各取締役の思いを掲載しました。

代表取締役就任にあたって
この度代表取締役に就任した桑原功明です。
弊社設立より主として社内管理業務に携わってまいりました。今後は佐野会長のサポートを受けながらみなさまのご期待に沿えるよう事業承継に向けて専心努力していく所存です。
さて、どのように承継すればよいのか?この課題が重くのしかかってきます。身体は心に正直で、順調に白髪が増えております。
本紙をお読みの方は十分ご承知と思いますが、佐野の経営スタイルは「カリスマ」です。承継と称し安易な模倣は大火傷を起こすことになり、また下手な独自性の主張は嘲笑を受け、信頼・評価を落とすことになりかねません。
世のカリスマ経営の承継者はどうしているのか?とアップルやらジャパネットをネットで調べてみてもたいした答えは得られません。
苦しまぎれに思うところ、まずは己の未熟さを認め社内外問わず協力者を得ること。そのためには謙虚な姿勢でみなさまからご指導を賜ることと思っております。
どうぞよろしくお願いします。

取締役役工場長として
取締役工場長の後藤美穂です。
引き続き取締役工場長を引き受けることに前にも増してひしひしと責任を感じています。
先期は大きな変革の時期でした。そのため生産アイテムも大きく変わり、現場を預かる身としては緊張の連続でした。
なかでも新たなホテル事業の成長が凄まじく、現場は従来までの生産スタイルを根本から変えていかなければなりませんでした。
これまで私たち現場管理者が経験してきたことは、主に学校給食の冷凍フルーツを製造することでした。それが一気にホテル・病院系のチルドフルーツに置き換わり、正直言って製造するだけでやっとでした。
しかし事業転換を図るにあたり、会長が単身カリフォルニアを訪問し繋いでくれた仕入先や、長谷部取締役が苦労して獲得した国内トップホテルの仕事等、FLの社員一人ひとりが頑張ったものを何とか製造していかなければならない一心でした。世界陸上の大型案件の二十日間は、何とか無事終わることを祈り眠れない日々が続きました。
これからは会長の創り上げた工場を、桑原社長や長谷部取締役と力を合わせ更に成長させていきたいと思っています。

取締役就任にあたって
新たに取締役に就任した長谷部圭祐です。
身に余る大役ではございますが、社業ならびに食品業界の発展に力の限り努力をいたす所存でございますので、変わらずの御指導と御支援を賜りますよう伏してお願い申し上げます。
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代表取締役退任にあたって
「誰でもみんな、去ってゆくものなんだ…」
「でも、嘆くことはない。よいことを残してゆくのだから」
カナダ東岸、セントローレンス湾に浮かぶケープ・ブレトン島で生涯作家生活を送ったアリステア・マクラウドの「すべてのものに季節がある」の最後の一節だ。
人生は自らが選び自らが歩んできた道だ。
2012年、フルーツライフを立ち上げて13年が過ぎていた。
13年という時間のなかでエポックとなることは何度もあった。それは人との出会いでもあった。
2013年11月、フルーツライフはJFSA(日本外食流通サービス協会)学校給食部門のPBメーカーとして全国の学校給食をカバーするメーカーとなった。
その時フルーツライフを見出してくれたのは、当時サトー商会学給部長だった相原取締役だった。そして何より力になってくれたのは佐藤典大取締役だった。

2014年11月3日、バンコクで初めてAnchamaporn Maisisenに会った。
フルーツライフとして自分たちの力だけで輸入に挑戦した時だった。
その時以来、Amy は掛け替えのないビジネスパートナーとしてずっと私たちを支えてくれた。

同じ2014年、メディカルフルーツ事業を立ち上げ、続く2015年アレルギー対応デザート”あんしんがとう”をブランディングした。
その頃から製品に「環境と人権」を包含し開発するようになった。全国のAEONでイオンプレミアムPBとしてアレルギー対応ケーキを販売するようになったのもこの頃だ。
そして環境と人権を包含する製品の先にあったものがオーガニックフルーツだった。
いつだって過去の自分は今の自分より若い。
仕事は何も知らないところから始まり、一度も会ったことのない人々と繋がっていく。
13年間の繋がりのなか仕事で饗しを供することはなかったし受けることもなかった。人との繋がりは飲食やまして金に纏わることではなかった。あくまで人と人としての対等な繋がりだった。
結局それは自分が何者であるのかということなのだ。
手にしたものに執着しないということは、新しいことに挑戦することであり、新たな学びは心に感動を呼び覚まし自分自身を新しくすることだ。

バルバドスの作家ジョージ・ラミングが「冒険の季節」にこう記している。
「自由とは、お前が何であるかだ…」
2025年10月1日
サノトシハル

