月刊フルーツライフ No.129 |
いよいよ始まるオーガニックパイン
去る5月25日、FL代表はベトナム・ホーチミンで、スリランカのターゲットアグリカルチャーCEO/Dr.トーマスと会談しました。
ターゲットアグリカルチャーはスリランカを拠点にオーガニックフルーツを生産し、タイ・ベトナム・インドネシアに工場を持つ多国籍企業です。
ドイツ国籍のCEO/Dr.トーマスを中心に、ヨーロッパのオーガニックシステムをスリランカで育て上げ、EU・アラブ圏にオーガニックフルーツを供給する世界でも有数のオーガニックフルーツ企業です。
今回の会談は日本における有機市場拡大を視野にフルーツライフから、バンコクのターゲットアグリカルチャーへの呼びかけで始まりました。
バンコクでミーティング
5月22日、タイ・バンコクのシェラトンホテルでマーケティングディレクター/ミス・ワチラフォンとのミーティングが始まりました。
FLがオーガニックフルーツを日本国内で販売するためには有機JAS認証が必要です。
ターゲットアグリカルチャーはオランダの国際認証機関コントロールユニオンで有機JAS認証を取得しています。
FLは有機JAS認証証明書を確認し、さらに最初の品目となるパイナップルスライスの詳細データの確認作業に入りました。
パインスライスはシロップ漬けのため、シロップ成分が問題となりましたが、使用原料の砂糖も当然有機栽培で作られており心配は不要でした。
2時間に及ぶミーティングの最後に、FLはターゲットアグリカルチャーのオーガニックフルーツの日本国内専売権のオファーを行いました。それは重要な契約の問題であるため、急遽ホーチミンにいるCEO Dr.Thomas に連絡を取り会談をセッティングすることになりました。
三日後の25日、ターゲットアグリカルチャーとフルーツライフは、ホーチミンのマジェスティックサイゴンホテルで日本国内におけるオーガニックフルーツの専売契約に合意しました。
FLが次に取得する有機JAS加工品認証
FLは4月に有機JAS認定工場となりました。しかしその認証は農産物果物加工の認証でした。
今回のパインスライスは加工されたパイン缶詰です。そのためFLは新たに加工品である缶詰を再加工する有機JAS認証が必要になります。
有機作物は生産から加工・流通まで厳格な規定の下で運用されています。現在日本国内で僅かしか販売されていない有機作物を流通に乗せる為には越えるべきハードルが次々と立ちはだかります。しかし高いハードルを超えてこそ新たな時代を切り拓く事ができ成功を手にする事ができると思います。フロンティアとはそうしたものです。
FLは今夏中にも有機パインスライスを製造する準備を進めています。
THAIFEXが開催されました。
コロナ後開催されるアジア最大級の食品展示会とあって、巨大なパビリオンには世界中の食品企業が出店し、会場は熱気に包まれていました。
FL輸入事業の最も重要なビジネスパートナーDemesa Foods/Miss.Amyと共に会場入りしました。
THAIFEXではミーティングの予定が二つありました。一つはNATURAL FRUIT 、もう一つはSAMROIYODOとの会談でした。
NATURAL FRUITとは、Kachin CEOを始め、工場長・マネージャーが同席して製品の状況、今年のパイナップルのクロップ見通し、そして来年の輸入数量を話し合いました。
SAMROIYODOはタイ国内トップクラスの果物加工工場で、日本の複数の大手食品企業とも取引があります。FLとはタイから原料を仕入れ始めた頃からの取引があり、オーナー夫妻とも親しい関係を築いてきました。コロナの三年間会えなかった為、その夜ディナーを一緒にすることになりました。
今回バンコクとホーチミンを訪問して改めて感じた事はアジアの経済発展の熱気と人々の挑戦する勇気でした。
有機農業は日本では「難しい、価格が高い」等出来ない事ばかりが挙げられます。しかし世界では確実に有機農業は拡大しています。
ターゲットアグリカルチャーは課題をクリアして世界有数のオーガニックアグリビジネスを展開するまでになりました。
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THAIFEXではQRコードを読み取りスムーズに入場、一方FOODEX/JAPANでは紙のID交付で入場時長蛇の列、この違いが日本の現状を語っているように思いました。