月刊フルーツライフ No.119(通算147号) |
終わりが見えないコロナ禍にあっても私たちの暮らしは続き、困難の中にあっても私たちはこの先の世界を切り拓いていかなければなりません。
いよいよ始まる山形県寒河江市の生産拠点
5年前、FLは山形県で生産工場建設を計画していました。その時仕入れ先として協働した地元の丸松青果と、この秋新たに共同で生産拠点を建設運営することになりました。
丸松青果(株)は山形県寒河江市に本社を置く七十余年の業歴を誇る青果卸の老舗企業です。
そして山形県は全国でも有数のフルーツの産地で、さくらんぼ・もも・巨峰・デラウェア・すいか・りんご・洋梨…と、福島と並ぶ日本の一大果物生産地です。
人口減少、高齢化、働く世代の流出…東北地方は今日本が抱える構造的な問題が凝縮された地方です。こうした現実に危機感を覚えた丸松青 果経営陣は、果物産地に生産工場を建設し、存続可能な新たな事業を切り拓いていこうと考えました。
フルーツ加工は対象が農産物であり数々のノウハウが必要です。しかも製造した製品を学校や病院に提供することになると高い安全性が要求されます。
そこでFLが長年培ったフルーツ加工のノウハウと品質管理を共有し、安全で美味しい果物を山形県で生産する共同のプロジェクトが立ち上がることになりました。
丸松・フルーツライフ(MFL)は、来春から山形県寒河江市で学校給食及び病院・老健のチルドフルーツの製造を開始します。
当面FL既存のチルドフルーツ、中でも東北地方を産地とするりんごを中心としたフルーツを製造していく計画です。
どんなビジョンを持っているのか
深刻な人口減少に直面する日本の中でも東北地方は凄まじいスピードで人口減少が進んでいます。
政府の人口統計によると、宮城県を除く東北5県は人口減少率で47都道府県の下位(山形・岩手・福島・青森・秋田)を独占しており、直近10年間で2割以上の人口が減少し、さらに減少は生産年齢人口に集中する一方で、高齢者の割合が5割近くに及んでいます。
維持できなくなっていくサービス
その結果かなり近い将来、収益を上げる必要のある民間サービスは撤退に追い込まれ、コンビニ・スーパー・銀行・鉄道・病院、さらに営利を目的としない行政サービスですらやがて立ち行かなくなっていきます。
こうした負のスパイラルが始まると住民の生活が脅かされ、人々の流出が始まり地域のコミュニティの崩壊は誰にも止められなくなっていきます。
海外から輸入するより日本で生産する選択
日本の食料自給率は直近の農水省の統計によるとカロリーベースで38%です。
コロナ禍とウクライナ戦争で改めて日本の食料自給率の低さが問題となっています。
食は私たちが生きていくために最も必要なものであり、どんな産業よりも重要なものです。しかし日本の食料自給率は世界でも著しく低く、輸入に頼っている以上海外の情勢に大きく左右されてしまいます。現時のウクライナ戦争は、小麦の9割以上を輸 入に頼る日本の危うさを浮き彫りにしました。
東北地方は江戸時代から穀倉地帯として、上方に米を中心とした食料を供給していました。北前船が物流を担い都市住民の食を支えてきました。
東北を生産地として新たな農業を創造する
かつて北前船が米を満載して上方に向かったように、MFL(丸松・フルーツライフ)は東北という生産地で食の先を見つめています。
その先にあるもの、それは生産・製造・サービスが一体となったアグリコングロマリットです。
一時期、国や県が音頭をとった六次産業が一世を風靡しました。農業に他産業をプラスし助成金を付けることで成長を目指したものでしたが、助成金を使い切ったところで終了。ただ税金を無駄に使っただけの農水省の無責任な事業でした。
六次産業構想のように行政が主導する事業は必ず赤字となって終了します。何故なら資金の出所は税金、結果は誰も責任を取らないからです。
目指すのものは自立したアグリビジネス
MFLの目指すアグリビジネスは、東北地方最大の食品商社(株)サトー商会の掲げる長期経営計画と重なっています。
サトー商会は長期事業計画で
「人口減少の中で、東北という地域と共に食を創造し、地域生産者・加工業者と協業していく」としています。
MFLはサトー商会と協業し新たなアグリビジネスを創造していきます。
しかし助成金ビジネスではないアグリ事業が果たして採算ベースに乗るのでしょうか?
そのキーワードとなるものが有機農業です。
拡大する世界の有機農業
昨年発表された世界全体の有機農業面積は7,230万haに拡大しました。有機農業面積が最大のオーストラリアでは、有機農地占有率が全農地面積の26%にまで及んでいます。一方日本の有機農地占有率はわずか0.2%、世界109位の最低レベルでした。
世界で急拡大する有機農業は、いずれ日本にやってきます。つまり大きなビジネスが未開拓で私たちの前に広がっているということです。
オーガニックフルーツキングダム
丸松青果は傘下に丸松農園という農業法人を持っています。
MFL(丸松・フルーツライフ)は産地直結のフルーツの生産を始めると同時に有機果物生産プロジェクトを立ち上げます。
寒河江でフルーツキングダム=果物王国を創設し、全国にオーガニックフルーツを、さらに中国・香港・台湾・タイ・シンガポールの富裕層向けに輸出事業の展開を目指しています。
有機JAS取得へ
今春FL有機担当者2名が有機JASライセンスを取得しました。さらに年内に工場として有機JAS認定工場の取得を目指しています。
新しいこと次々に!
コロナ禍、ウクライナ戦争、台湾有事…FLは混迷を極める世界の先を切り拓いていく決意です。
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デザート生地生産自動化で生産力倍増
FLデザート部門にケーキの生地 を自動化する新設備が導入されました。
これまで職人技で行ってきた生地製造が自動化されたことで、生地の生産が飛躍的にアップし、人手不足を解消するとともにより計画生産が可能となりました。
好調ヴィーガンケーキ 、10月より全国のイオンで
ヴィーガンモンブラン発売に!
好調のヴィーガンアイテム増がイオンより提案されました。
10月より全国のイオン(北海道を除く)で秋らしいヴィーガンモンブランケーキが発売されます。
フレーバーではない栗を使用したモンブランは一口食べると口の中に栗のまろやかな甘さが広がる自信のモンブランケーキです。
ベトナム研修生帰国へ
三年間一緒に働いたアインさんとキエウさんがベトナムに帰国
給食・フルーツ部門はピアニカ・クラリネットの伴奏で 世界に一つだけの花
デザート部門はWAになって踊ろう
事務部門は専務と営業がマツケンサンバ
社長がオリジナルの歌を披露
こんなに成長しました
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