月刊 Fruits Life No.55 |
月刊フルーツライフNO55(通算83号)
◆構造改革に着手
フルーツライフはかねてから掲げていた構造改革に新年度より着手します。
改革の期間は二年間、期限を明示することで、会社としてより強い意志を示しました。今後FLは目標を達成するため一つひとつ確実にハードルをクリアしていきたいと思います。
◇天候不順の影響
構造改革に着手するきっかけとなったのが、今年の年度末です。
昨年台風や長雨による日照不足から野菜が高騰し、学校給食の予算が厳しくなりました。
そんな中で、学校給食の一時中止の判断をした鈴鹿市は、全国から疑問の声が多く寄せられることになりました。
例え予算が逼迫したとしても、子どもたちが楽しみにしている給食を中止とする選択はありえなかったと思います。しかし年間予算のなかで運営せざるを得ない行政機関にとっては頭の痛い問題であることは確かです。
◇厳しかった年度末需要
給食を中止する程予算が無くなってしまっては、年度末需要は期待できません。
通常学校をはじめ行政機関は、予算不足を避けるため予算執行に余裕を持たせています。そして年度末が近づくと余った予算の消化を始めます。
学校給食では、余剰予算の消化に果物やデザートが使用されることが多くあります。その理由は、例えばハンバーグのような主食を増やすことはカロリーが問題となるのに比べ、果物にはそうした心配がないからです。また子どもたちの大好きなデザートは、年度末の節目に使われることが多くあります。
このように通常の年度末はFLの繁忙期となり、深夜まで残業が及ぶことも間々ありました。しかし今年の年度末は、FL設立以来これまでなかった程の厳しい年度末となりました。
◇三部門の意味
フルーツライフには三つの製造部門があります。
①学校給食事業
②メディカル事業
③デザート事業
FLは設立以来学校給食事業を拡大することで成長してきました。成長するに従って人員も設備も急激に拡大してきました。
こうして事業を拡大すると同時に、②メディカルと③デザートの事業展開を進めてきました。
その理由は、一事業への偏重は経営の自由度を無くし、取引先との対等性が失われ、次の成長戦略が描きづらくなるためです。
FLはこうした戦略の下、三つの事業を創造してきました。
◇製造比率を平準化する
FLは今年の年度末需要の不振を受け、この先の二年間で大きく生産構成を変える改革に着手します。
①学校給食事業
二年後には、学校給食事業の生産割合を全体の50%以下とします。
現在学校給食事業の割合は60~70%です。この割合を半分以下とすることで安定した経営を行っていこうと思います。
②メディカル事業
毎年成長をつづけるメディカル事業の成長を更に加速し、向こう二年間で現在の250%とし、全体の生産割合の40%を目標とします。
メディカル事業は昨年も前年比200%伸張しており実現性は高いと思います。
③デザート事業
流通大手とタイアップしアレルギー対応デザートの全国販売を目指します。
AEONやセブン&i等流通大手は、CSRの観点からもアレルギー対応商品の開発が課題となっています。中でも主要アレルギーを使用するデザートの開発は急務です。
FLは現在“あんしんがとう”のブランドでアレルギー対応デザートを販売し、安全性と美味しさの両方で高い評価を受けています。
またFLは昨年のクリスマスには短期間で12万食の生産実績があり、十分に全国販売可能な生産能力を備えています。
FLは既に5年前からアレルギー対応デザートの開発にあたってきました。数少ない先発メーカーとしてのアドバンテージを発揮し、全国どこでも安全で美味しいデザートを提供できるように努力します。
流通大手との契約が進めば、デザート事業の生産割合は全体の25%と飛躍的な伸びが期待できます。
④インポート事業
一昨年から始まった輸入事業は、今年度は大きな挑戦を行っています。
これまで製造原料としてパインを輸入してきましたが、5月から完全な製品として輸入を始めます。
aパイン缶詰
スライスとチビット、二種類のパイン缶詰を商品として販売します。まず今年は3コンテナ、来年は10コンテナの輸入販売を目指します。
b冷凍パイン&
マンゴースティック
一昨年レジャー施設で販売して好評だった冷凍パインスティックに加え冷凍マンゴースティックを輸入販売します。
製造のすべてをタイ工場で行い、製品として輸入します。この夏、レジャー施設で10万本販売します。
FLは今年15コンテナを輸入します。タイ貿易もインポート事業として確立してきました。今後二年間で全体の売上の25%に持っていこうと思っています。
◇四部門確立を目指す
FLは今後二年間で、4セクションが相互に補完できる事業形態に改革していきます。
従来のように給食事業に依存することなく、四つの事業がそれぞれの弱点を補い合い、より強い企業にしていこうと思っています。
①学校給食事業
②メディカル事業
③デザート事業
④インポート事業
フルーツライフは挑戦をつづけます。
常に困難は生まれ、私たちの面前に立ちはだかります。しかし私たちは勇気を持って、誇りを胸に、前に向かって歩きつづけます。
フルーツライフ株式会社
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